カテゴリー「地域活動支援センターふくろうの郷」の記事

2008年2月 8日 (金)

「心の健康 講演会」

 「障害を持ちながら、働く人の就労を考える」というテーマの講演会がNPO法人らしん盤主催、取手市福祉交流センター・多目的ホールで催された。チラシによると、精神の障害者も1..8%の雇用率に参入されたが、まだまだ雇用環境は厳しい状況にある。19年前から精神障害者の就労に取り組んでいる株式会社ストロークの活動状況の話を聞いて、働ける希望や、働くことについて一緒に考えてみよう、という趣旨の講演会である。私はふくろうの郷のメンバーやボランティアと共に参加した。この日の参加者は50人弱、講師は(株)ストロークのクリーンサービス部門マネジャーの若い女性と従業員の中年男性の二人。この会社の社長の金子鮎子という人をググってみると1,170件もヒットした。知る人ぞ知るといった方のようだ。無知蒙昧をウリにする私は当然ストロークという会社の名前も、社長の名前もついでに言うとストロークという英語の意味も知らなかった。女性マネージャーは前に勤めていた会社では今とは畑違いの仕事をしており、精神保健についての知識はなかったとのことである。自らを当事者、その家族、会社の中間の立場と位置づける。先ず、当事者の働きたい、仕事をしたいという気持ちがスタートでこれがなければ何事も始まらない。また、ビル清掃の仕事も他の仕事でも同じであるがお客様に満足してもらってお金を貰うのだから仕事がきついのは当然と考えなければならないと、明快である。清掃はだれでもできる間口の広い仕事でいて実は奥が非常に深いやりがいのある仕事であると続ける。僅かな経験と自分では謙遜するが、どうしてどうして実体験に裏打ちされた話しで私は多くのことを教えられた。従業員の男性はこの会社に勤めて13年間になり、会場からの質問に対して週30時間勤務で給料は10万円と答えていた。以下は講演の中身に近い記事が同社のウェブサイトにありそのコピペである。

★(株)ストロークで働くことに対する考え方
*障がいを抱えていても、たとえ短い時間でも社会の中で、責任を持った仕事をするとと
もに、職場のルールを守るなど、社会性を身に付けていく。
*はじめは長い時間働けなくても、次第に体力的にも精神的にも逞しくなるとともに、プ
ロとしての技術も身に付け、仕事を通じて、対人能力も高めていく。
当社在職中に、清掃の技術を身に付け、ビルクリーニング技能士の国家資格取得した障
がい者も3 名おり、現在も2 名挑戦中。
*自分達の会社を自分達の力で創っていくという自覚を育てながら、自立した人になって
いくことを目指す。
*立場も、研修生から訓練生、そしてパートへ、あるいは社員へという道が開かれており、
報酬としても、訓練手当から、最低賃金以上の時間給へ、あるいは月給となっていくケ
ースもある。

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2008年1月 4日 (金)

ふくろうの郷恒例の初詣

 昨年のふくろうの郷の初詣は取手駅近くの長禅寺、今年も総勢12人が取手駅に集合して近くの八坂神社に初詣をした。私はこれまで初詣には鎌倉八幡宮とか川崎大師とか多くの人々がわっと集まるような有名な所しか行ったことがない。他の人が行くから自分も行ってみるだけで、年が改まったので気持ちも新たにということでもなければ信仰心からでもなかったように思う。そのことに気づかされたのは、気心の知れたふくろうの郷のメンバー達と人影もまばらな近くの神社に初詣に行くようになってからである。しっとりと静かに落ち着いたたたずまいの中で今年こそ彼らと私にとって良い1年になりますように、と手をあわせた。

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2007年10月11日 (木)

ふくろうの郷で軽作業をする

  先週ふくろうの郷の指導員からわが家に電話があった。さて何事かと思ったら、来週の木曜日(つまり今日)午後の軽作業に出られるかどうかの問い合わせだった。珍しいことである。前月末に確認した日程が変わることは今までなかった。先週クッキーつくりに参加したがその時も忙しそうだった。仕事量が増えたのだろうか?それともよく言われるように季節の変わり目は体調を崩しやすいので欠席するメンバーが多いのだろうか?何であれ他の用事と重ならなければ私はボランティアをすることにしている。ボランティアが週に1、2回というのは生活に変化とリズムが出て楽しい。

  きょうの軽作業は「幼稚園」という雑誌の付録の部品の組み立てや袋づめで、旧作業所時代から続く典型的な軽作業である。軽作業では他にボール洗いをやったことがある。大型スーパーの子どもの遊び場にあるボールプールのボールを定期的に洗う作業で、洗剤をつけたスポンジたわしでこすり、水洗いして乾いたタオルで拭くという作業である。

  クッキーやケーキづくりのときは作業に関わること以外で言葉を発することはない。無言で真剣そのものといった感じで作業に全員が没頭する。ところが軽作業のときは作業場の雰囲気は一変する。その日の全員の作業分担が決まって作業が順調に滑り出したのを見計らったように古くからいるメンバーたちはおしゃべりを始める。いつも感心するのだがお喋りに夢中になって作業の手が止まるということもないし、長々とおしゃべりをすることもない。時どきボランティアである私や新しく入ってきたメンバーに話を振る。笑いが起きたりする。作業場の雰囲気が非常に和やかになる。私はこの空気が好きだ。作業時間はきっちり45分。5分ぐらい前になると誰かが「あと5分です」声をかける。ラストスパートである。休憩時間は15分。休憩室でお茶を飲んだり、病気を体験した人は疲れやすいという特徴があって体調によっては横になって休憩することもある。私は歳のせいもあって作業時間が45分、15分の休憩時間というのがぴったりである。そして時には横になって休む。

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2007年10月 2日 (火)

ふくろうの郷でクッキーをつくる

 月末になると指導員がふくろうの郷の翌月の予定表をFAXで送ってくれる。そこにはわたしに参加して欲しい日時にしるしが付いている。回数にして毎月2~3回である。ふくろうの郷の他にわたしがボランティアとして参加しているのは取手市保健センターのデイケアに月に1回、社協の話し相手が月2回で、そのことは指導員に話してある。FAXの予定表はそれらを考慮してくれているので変更をお願いすることはまずない。今月はクッキーつくりか軽作業が3回の予定である。私の担当作業は一応私の希望を聞いた上で、当日のメンバーの出席状況や仕事の繁閑に応じて指導員が決めてくれる。

 そんなわけで今日はクッキーつくり。食べ物だけに衛生管理は徹底していて専用の上着、キャップ、マスクの着用はもちろん、手を石鹸で洗ったあと手袋をし、そのうえからアルコールをスプレーする。今は受注生産のようになっているみたいでチョコチップ、抹茶、クルミなどを販売先ごとに材料を調合し、丸めて重さを測り、オーブンで焼き、包装、ラベルを貼るなどの一連の作業を、手薄になった場所に、全員が指導員に申し出て、あるいは指導員の指示で回る。全体の作業がバランスよく、しかもムダなく流れるように進む。わたしのように不慣れでもこの流れの中に入るとあっという間に作業が終わってしまう感じがする。慣れているとは言えみんな大したものだ。

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2007年9月13日 (木)

いきいきヘルス体操

 いきいきヘルス体操がふくろうの郷のプログラムとしては今回が最終回ということになった。いきいきヘルス体操というのはテレコから流れる音楽とインストラクターの掛け声からの推測だが半身不随になった人のリハビリのためのストレッチ体操のようだ。毎回顔ぶれはほぼ同じだがボランティアと思しき中高年インストラクター数人が来て指導してくれる。インストラクターの中には精神保健福祉ボランティア講座の同期生?もいたり、私と同年輩の人たちということもあって親しく指導してもらった。また、普段動かさない体の部位を刺激するので運動のあと心地よい。私の好きなプログラムの一つだった。残念ながらほとんどが30歳代以下がメンバーのふくろうの郷では人気がなく最近の参加者は指導員が一人、ボランティアが一人(つまりわたくし)、肝心のメンバーが4、5人という状況だった。私のような老人は、普段薬の影響だったり体調の波だったり、世間の目だったりで体をのびのび動かせるこういう機会に多くのメンバーが参加すればいいのになどと文字どおり老婆心から思ってしまう。だが、時どき開催されるボーリング大会、卓球、ドッジボールなどなどかれらはそれこそ「いきいき」として騒ぐ。私が会社に勤めていた時分、時どき若い人たちと一緒にボーリングやカラオケに行ったが、あの時の雰囲気と寸分違わない。圧倒されて私はいつも片隅でおとなしくしてしていたものだ。思い込みはよくない。よろずハイリスク・ハイサポートが正解かもしれない。

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2007年9月 6日 (木)

保健センターとふくろうの郷の合同プログラム

 年1回取手市保健センターのデイケアと地域活動支援センター・ふくろうの郷が合同して行うプログラムである。今年は保健センターの主催で午前中はグリーンスポーツセンターで卓球大会。午後は場所を保健センターに移して全員で室内ゲーム。昨年はふくろうの郷主催で市役所の体育館でドッジボールだった。両者で2チームづつ作って総当りで優勝チームを決める。私は両方でボランティアをやっているので私の都合のいい方でやらせてもらっている。昨年のドッジボールを私は保健センターチームでやったのだが逃げるときに足が縺れてよたよたしている私はふくろうの郷チームの格好の標的にされてしまった。少しは手加減してほしいと恨めしく思ったものだ。それで今年はふくろうの郷チームでやることにした。私はスポーツがまったくダメだ。例外は水泳と卓球で水泳は瀬戸内海の島で育ったこと、卓球はわが家にどういうわけか卓球台があって両者とも幼い頃から親しんだせいで一応一人前にできる。ただし学生時代に本格的にやった人にはまったく歯が立たない。そういう人がふくろうの郷には3人はいる。味方にしておくに如くはない。試合の合間には冷房の利いた体育館の通路に出て涼む。体育室は冷房費を倹約したとのことで暑い。昼食はNPO法人らしん盤のご婦人たちが用意してくれたカレーライス。室内ゲームはビンゴと盆踊りの練習。ビンゴはマスに参加者全員の一人ひとりのフルネームを聞いて回って記入するというユニークなもの。普段はお互い苗字で呼び合うので名前まで聞くと親しみが増すから不思議だ。保健センターのデイケアにしろ地域活動支援センターにしろプログラムにはあれこれ工夫が凝らされ、コストも意識されていて感心することが多い。

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2007年8月24日 (金)

ふくろうの郷の掃除講習会に参加

 8月1日から17日まで生まれ故郷である因島というところに行ってきた。急ぐ用事でもないし、旅費と滞在費はファミリーから実費程度が支給される事情などもあって青春18キップで在来線の各駅で行く慣わしになっている。ムーンライトながら号で夜中東京駅を発って、途中5回ほど各駅を乗り継いで翌日昼過ぎに尾道という所に着く。むかしはそこから船を乗りかえて因島に渡ったものだが今では尾道から四国の今治という所まで橋がかかっておりをバスで行く。

 そんなわけできょうは久しぶりのボランティアということになる。いつもどおりふくろうの郷の一日は、10時きっかり全員が建物の外の芝生に出てラジヲ体操をすることから始まる。ついで屋内に入って各自の当日の体調報告、作業という流れになる。今朝は11時まで軽作業で雑誌の付録の組み立て作業。その後場所を実際に清掃作業を行っている交流センターに移動して、NPO法人らしん盤主催の講習会に臨む。ことし6月から保健センターのデイケアから地域活動支援センターふくろうの郷に移ってきた3名のメンバーは全員出席して熱心に説明に聞き入っていた。たぶんリカバリーのプロセスの中で仕事への関心が強い時期なのだろう。焦らずにじっくり取り組んで欲しいと思う。

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2007年7月20日 (金)

社会見学:国立科学博物館

  今週はボランティア三昧の週である。一昨日が午後からふくろうの郷で軽作業、昨日は取手市保健センターのデイケアで取手市地域活動支援センターの見学、きょうはふくろうの郷でプログラムは社会見学。国立科学博物館でインカ・マヤ・アステカ展を見たあと上野界隈を散歩した。

  私は無知蒙昧をウリにしているのだが特に歴史はダメである。世界史、日本史は言うに及ばず自分史の方も定年を期にそれまでをオールクリアして出直すことにして3年、振り返るほどの年月でもない。中南米となると歴史だけでなく地理もさっぱりである。インカ・マヤ・アステカ展はNHKも主催していてテレビでも特集番組を放映していた。それを録画して楽しみ、それをベースにして展示を楽しむことにした。

  ところがどういうわけかこの中南米の文明に違和感がある。なんとなく好きになれないところがある。初めのうちは歴史に弱いとはいえ私が東洋の文化の中で育ったせいかと思っていた。断崖の頂に建つ天空都市マチュピチュは美しい、ティカルの雨水利用システム、天文学、数学、建築技術と信じられないほどである。気色悪いと感じるのはどうも生贄の儀式にあるようだ。アステカでは生きている人間の心臓を鋭利な刃物で切り取り、まだひくひくと動いている心臓を神にささげる儀式が行われたとのことである。妙な連想だが、このひくひくとバイパス手術を施されて動く私の心臓の鼓動が同期するみたいだ。

  それでふと思い出したのだが、私には定期的に会って話し相手になってくれる当事者がいた。折り目正しくて、優しく、知識も豊富、頭脳の回転スピードも早い。好青年である。私は彼との雑談を楽しみにしていたが、彼もそのようであった。ある時、私がバイパス手術の経緯を話し始めた途端に彼が、その話しはやめてください、と気色ばんだ感じで拒絶する。珍しいことなので私は少し驚いた。私の持病の狭心症も統合失調症も多因子遺伝子病と呼ばれる病気で、長期に薬を飲み続けなければならない、かたや心臓という臓器、かたや脳という臓器の、ごくありふれた病気で、偏見の対象になるような病気ではない、と続けるつもりの話の出鼻をくじかれた。気になるリアクションなので時間を置いて別の機会に試みてみたがまったく同じ反応だった。

  嫌がられる話しなので、どうしてなのか聞かなかったのだが、心臓のことをハートと言い、ハートを心と言う。こころの病気という言い方もある。そんな連想ゲームみたいな反応ではなかったかと勝手に推測している。

  「心身問題」といい、「心脳問題」といいキーワードの「こころ」は学問上の問題でもあるみたいだ。私のようなものに多少でも理解できるのかどうかカジってみたいと考えている。

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2007年7月10日 (火)

精神保健福祉フォーラムin水戸

 (社)茨城県精神障害者福祉会連合会というところが毎年開催する「精神保健福祉フォーラムin水戸~みんな集まろう 元気だそう~」にふくろうの郷のメンバーとボランティア5名が参加した。午前中は、NPO法人全国精神保健福祉会連合会理事長川崎洋子さんの「精神障害者家族の現状とこれからの家族会-「みんなねっと」の役割-という講演会が行われた。会場入り口では各作業所手作りの野菜、手芸品などの即売会が行われ、例年通りふくろうの郷はクッキーを販売した。メンバーは今年から午後の部のパフォーマンスにも初めて参加するとあって朝バスで取手を出発する時からやや緊張気味。昨夜はあまりよく寝られなったメンバーもいたようである。「20粒の涙」の合唱と「エーデルワイス」のハンドベルの演奏と合唱、と出し物はふくろうの郷の開所式と同じだが大きなステージとライトの照明、広い客席と大勢の観客、メンバーはよくやったと思う。私は激しく心を動かされ、涙を我慢し、隠すのに苦労した。こうしてメンバー達は、もう5、6回も出演している和太鼓やバンド演奏をする他のチームと同じように、自信を付けてステージの上で堂々と振舞うようになるのだろう。

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2007年6月29日 (金)

ジャガイモ掘り

 Potato2               ふくろうの郷とNPO法人らしん盤との合同企画「芋ほり」に参加した。昨年冬の「芋煮会」のときにサトイモ掘りの体験をしてもらったが、これが非常にうけた。二匹目のドジョウをねらったのだがどうしたことか今年は低調でメンバーで参加したのは5名、他の10名のメンバーは隣りの農場のバーベキュー会場で料理が焼きあがるのを待っていたようだ。料理係はNPO法人の会員や地域活動支援センターのご婦人6名ほどが受け持ってくれた。屋外で賑やかにわいわい言いながら食事する機会は、冬の芋煮会、8月末に家族会主催の常総市のあすなろ里で行われるバーベキューと年3回ぐらい、その都度ボランティア5、6名も参加する。何といっても楽しいし食べ物もおいしい。ついつい夢中になって食べて後で毎回メタボを心配する。心配といえば、前に写真つきで紹介したように畑だか雑草の生い茂る原野だか分からないようなところでジャガイモが育つのかと思ったが杞憂に終わったようだ。同じ畑に6月上旬にサツマイモを植えたが、ちょうど雑草が生長する時期と重なっているのでこちらこそ心配である。

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2007年6月 8日 (金)

地域活動支援センターの給料日?

 今朝のふくろうの郷でのボランティアは実に久しぶりに軽作業。軽作業は家庭での内職仕事のようなもので子ども向けの雑誌の付録の組み立てが大半を占める。内職仕事は共同作業所の仕事の代名詞みたいなもので全国どこでも行われているようだ。確かに回復途上の当事者の社会復帰のトレーニングには打ってつけの仕事だと思うが、如何せん工賃収入としては安すぎる。少しでも工賃が上げられるような仕事の獲得がこの種施設の共通の課題のようである。ふくろうの郷でもクッキーの製造販売、バザーでのリサイクル品やコーヒー、焼きそば、有機野菜などの販売など涙ぐましい努力をしている。それでメンバーが毎月受け取る工賃は5千円ぐらいとのことだ。この工賃の話しは、屋外でのタバコの時間の雑談のときメンバーから直接聞いた話である、家族会の会長さんの話によるとこの金額は茨城県内では5本の指に入るぐらい高いそうです、と言うそのメンバーのやや誇らしげな表情が私の脳裏に焼きついて離れない。これまで長年零細企業で働いてきた私は、特にボーナスの支給日など、大企業などと比べて一桁違うような金額に惨めな思いをする一方、近隣の中小企業との比較ではましな部類ということで安堵の胸をなでおろした経験がある。だからこのメンバーの気持ちはよく分かる。

  偶然今朝の新聞に今年3月ふくろうの郷の近隣施設の見学会で連れて行ってもらった施設のバイオディーゼル製造のことが出ていた。その記事によるとビジネスモデルは廃食用油1リットルにつき1円を支払って回収し、BDFは軽油並みの1リットル当たり85円で販売する。利益分は工賃となり、現在は1人月額約3千円とのことである。廃食用油1リットルにつき1円支払うというのは見学会の時にも担当者がそのように説明していた。1円支払うというのは恐らく廃棄物処理法の適用を免れるためにわざわざ有償にしたものと推測できる。その時の説明で製造装置の1回の処理量が80リットルということだったが、それもやはり消防法の適用を免れるためだと思う。見学会の時点では事業が立ち上がったばかりであぶなっかし感じがしたが、そのうちしっかりした設備になるのだろうと思っていた。着眼点がすばらしい、さすが全国精神障害者社会復帰施設協会会長さんの経営する施設だけのことはあると今後を期待していた。ところが、工賃月額3千円というのは期待はずれで正直がっかりした。

  クロネコヤマトの宅急便事業を創った故小倉昌男氏は、私財を投じてヤマト福祉財団を設立し、著書「福祉を変える経営」のサブタイトル「障害者の月給1万円からの脱出」をやってみせるために自らスワンベーカリーという会社を立ち上げた。目標は月給10万円で、障害年金と合わせ、著書の帯にあるように「障害者も自分で稼いで社会に出よう!」への挑戦である。

  病気からの回復程度によって働く場所、仕事の内容、給料などいろいろあってもよい。、ふくろの郷のメンバーを見ていると、10万円など今すぐにでも稼げそうなのがごろごろいるように私は思う。だが現実はそうなっていない。小倉さんは10万円の給料を出せないのは事業を経営するものの怠慢と手厳しいが、われわれ凡人が現実と10万円とのギャップを埋めるには意識改革も必要、一歩踏み出す勇気も必要、時間も必要、いずれにしても問題は当事者には断じてない。われわれ地域住民の問題である。

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2007年5月11日 (金)

地域活動支援センターふくろうの郷開所式

  取手市福祉交流センターの多目的ホールで行われたふくろうの郷の開所式に出席した。式次第、運営、司会進行から、さらには式終了後にご馳走になった昼食のハヤシライスまですべて手作り。来賓として招待された龍ヶ崎保健所、取手市福祉課、保健センターのお偉方の祝辞も簡潔かつ暖かさに溢れたものだった。昔はこの来賓祝辞でどうでもよさそうな話しを長々とやる人が必ず2,3人はいてうんざりしたものだが、世の中変わったのかもしれない。続いてメンバーによる合唱とハンドベルの演奏、参加者全員の合唱で終了した。60何年間の人生を振り返ってみても、このように心温まる、楽しい式典というものを経験したことがない。後日どのメンバーも異口同音に緊張してあがってしまった、と言っていた。無理もない、人前でしかもステージの上で多くの人の視線を集めることなど長い間経験してこなかっただろうから。

  月一回発行の「ホットスペース通信」によると、取手共同作業所ふくろうの郷は今から4年前取手精神福祉家族会が立ち上げ育ててきたが、今後はNPO法人らしん盤が、取手市から委託を受けた形で地域活動支援センターとして運営するとのことである。また将来的には就労継続支援事業B型への移行が取手市から期待されているとのである。 

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2007年4月11日 (水)

地域活動支援センター・ふくろうの郷

 午後から2時間半ほどふくろうの郷でボランティアをしてきた。きょうのプログラムはDVD鑑賞で映画「涙そうそう」であった。私は世間の動きにはまったく疎くなっているのでこの歌が流行っていたらしいことは知っていたが映画化されたことはまったく知らなかった。精神保健ボランティアの役割の一つに普段閉じこもりがちな当事者に世間の風を吹き込むというのがあったがこの点に関して私はボランティア失格である。もっとも、ふくろうの郷に通ってくるメンバーぐらいになると閉じこもるどころか偶に街中で会ったりすると手を挙げて明るく挨拶してくれる。こちらにうれしい一陣の風が吹いてくるような気分になる。先月までは水曜日午後からは休みだったせいかどうか参加者は少なくてメンバーが7名、ボランティア2名、職員2名の 計11名であった。同じ敷地内の取手市総合ボランティアセンターの多目的ホールが会場だったのでこの人数だとやや淋しい。映画終了後ふくろうの郷に帰り、掃除、簡単なミーティングで3時半に終了した。

 今月から障害者自立支援法の適用を受ける地域活動支援センター・ふくろうの郷に正式名称が変わり運営主体も家族会からNPO法人らしん盤に変わった。 事業内容は昨年までとほとんど同じとのことである。利用するメンバーもほとんど同じでボランティアも4名で同じ、ただ産休に入った指導員に代わって臨時指導員が1人、アルバイトの職員が3名増員今までの2名が5名体制になった。私は最近では月に2回、それも取手市役所の体育館で行われるいきいきヘルス体操とかウォーキングなど建物の外で行われるプログラムに参加することがほとんどで余り建物内に入ることはない。職員が大幅に変わったせいか、今までと違う雰囲気を感じた。、ひょっとすると制度が変わったのが原因かもしれない。

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