ブログを再開することにした
精神保健ボランティアってこんなところでこんなことをしてるんですよ、ということを発信してみたい、発信すべきであると考えて1年間限定のつもりでこのブログを始めた。しかし、プロフィールのように少々事情が変わったこと もあってブログ名「こころのバリアフリー」を現在のブログ名「じんかん万事ポレポレで」に変更して再開することにした。
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精神保健ボランティアってこんなところでこんなことをしてるんですよ、ということを発信してみたい、発信すべきであると考えて1年間限定のつもりでこのブログを始めた。しかし、プロフィールのように少々事情が変わったこと もあってブログ名「こころのバリアフリー」を現在のブログ名「じんかん万事ポレポレで」に変更して再開することにした。
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取手市健康福祉まつり実行委員会の主催で「健康福祉まつり」が取手市保健センターとグリンスポーツセンターを会場にして例年開催されている。今年で10回目を数える。私はかれこれ10数年になると思うが、グリスポができた年から平均すると週一ぐらいのペースでこの室内プールで遊んでいる。その前の10年間ぐらいは隣接する取手市医師会病院で持病の胃潰瘍の胃カメラ検査で毎年1回は通院していた。一昨年前から取手市保健センターで精神保健のデイケアのボランティアとして毎月1回、この野々井の小高い丘の上に通うようになった。私が死んだらこの丘のどこかに私の骨を埋めて欲しいと思うぐらい縁が深い。
ところが、昨年ふくろうの郷がこのお祭りでクッキーを販売すると聞くまではこのような催しがあることを私は知らなかった。もちろん私は出かけて、保健センターの展示を見てふくろうの郷や市内の他の福祉団体のバザーを見物して最後に室内プールで水中ウォーキングを楽しんだものだ。今年は昨年の見学とエクサイズに加えて茨城県医師会長の「日本の医療はいま」というテーマの講演を聞くことにした。私のような駆け出しでもこころの病を経験した人たちが社会で普通の生活をするためには地域の住民と医療と福祉の連携が欠かせないことぐらいは理解できる。このブログでリンクを貼らせてもらっているたまむらさほさんのHPで紹介されているビレッジISAのような役割をする医師は、国立精神・神経センターのACTJのプロジェクトしか日本ではないみたいだ。日本の医療は一体全体どうなっているのか少しでも知りたい。
講演の中身を紹介もしないで私の感想だけというのはいささか気が引けるが、日本の高度成長期には今の厚生労働省と業界代表である日本医師会とは蜜月状態にあったが、いまは日本医師会は袖にされ、変わって天下り官僚を大量に受け入れている製薬業界が儲けを独り占めしている。医療をめぐるわれわれ庶民の不安、その諸悪の根源はここにあるといいうのが、WHOや厚労省の発表するデータをパワーポイント使って説明する医師会長さんの主張のようであった。講演の冒頭、きょうは医師の立場ではなく国民の立場にたってお話をするとわざわざ断って始まった講演が終わって、会場からの質問に答えて今後は選挙で医師会が推薦する候補を立てて応援するとのことであった。
講演を聞いて正直私はすっかりくたびれてしまって、予定していたバザーや展示の見物、プールでのウォーキングを楽しむ元気がなくなってとぼとぼと家路についた。
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TVで知ったのだが社会起業家といわれる人がいるそうだ。貧困とか障害者福祉とかの社会問題はお上が税金を使って解決に当たるのが常識だとごくごく最近まで私はそう思っていた。ここ数年NPO法人とかいうものが出てきて、どんなものかと思って、私は今年取手市の主催するNPO法人設立講座に参加させてもらった。難しい話は私には分からないが、行政から出る補助金が頼りで、他に助成金とか個人等の寄付、事業収入というのもあるみたいだが生かすも殺すも役所しだいみたいな印象を受けた。
番組では谷津倉智子さんという若い女性のことが紹介されていた。ドヤ街として有名な横浜の寿町で学生の頃からボランティアとして活動し、やがて「さなぎ達」というNPO法人を立ち上げ、3年前にはFunnybeeという株式会社を設立して社長になった。私は若い頃横浜の港で働いていたので寿町は懐かしいしよく知っている。その町をこの若い女性社会起業家が変えたというのでがぜん興味をもった。
経済構造の変化と高齢化でドヤに空き部屋が増え、ドヤのオーナーから相談を受けた谷津倉さんは、空き部屋をカプセルホテルと安手のビジネスホテルを足して2で割ったような部屋に改装することを提案し、改装はオーナーの負担、インターネットでの宣伝、お客の受付けから案内、その他の管理一切合財は谷津倉さんの会社が受け持つ。ホテル代の3000円はオーナーと谷津倉さんの会社が折半し、受け取った1500円を会社の経費とNPO法人の運営費に使うとのことだ。このビジネスモデルが回っていけばドヤのオーナーも谷津倉さんの会社とNPO、それにホテルを利用する旅行者も関わるひとすべてがウインウインの関係でハッピー。事実、開業以来すでに5000人ほどの利用者が訪れたそうだ。
また、海外からのバックパッカー、コンサートやイベントに訪れる日本の若者たちでコトブキの町の雰囲気はガラリと変わったそうだ。住人たちの中には、訪れる若者や外国人との交流を楽しむ人、このホステルで働く人、資格を取って介護の仕事に挑戦する人も出てきたそうだ。
私は学生、サラリーマン時代を通じて低空飛行を専らにしていたような人間なので大それた事は考えないことにしている。どんな小さなことでもいいから、病気からくる障害を担って地域でひっそりと生活する人たちの役に立てばそれで満足と思っている。ボランティアとしてもう少し勉強して体験を積んで、気に入ってもらえればNPO法人の片隅で働かせてもらいたいと考えていた。だが谷津倉さんに感激し、刺激されてさらに舞い上がってしまった。勉強で終わるだけでもいいから社会起業家のことを勉強することにした。
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私がリタイアする前に勤めていた会社は、電子材料の研磨を専門にする小さな会社で、半導体業界の片隅で仕事をしていた。日米半導体摩擦のころ「外圧」とか「数値目標」とか「構造改革」とかがマスコミで毎日のように報じられていた。これらの用語と会社の業績、ペイペイの私には給料とボーナスが連動していて、会社を退いた今でも敏感に反応するみたいだ。
社会的入院7万2千人を10年間で解消するという数値目標の受け皿が退院支援施設などというグロテスクなものであることを新聞報道で知って私は仰天した。私のような耄碌した老人にでも分かるようなミエミエの仕掛けで外圧をかわせる訳がない。
ブログを始めてもっとも良かった事は、自分の無知と、加えて記憶が実にいい加減なこととを改めて気づかせてもらったことである。キーワードは一応検索して書き始める習慣が身につきそうだ。
水島広子先生のブログを見たのもそんな事情からで、「厚生労働省は、心神喪失者医療観察法案など乱暴な法案を通す引き換え条件として、社会的入院を10年間で解消すると約束した」とある。そもそもこの数値目標が外圧からなどと思ったのは私のとんでもない早トチリで、昔から日本にある美風「貸し借り」の関係から出てきた政策、この場合は政府が野党のカオを立てて出した政策なのであって、改革のグランドデザインなどとはまったく関係ない。もとより「何でもあり」の世界の話であるからペテンなどでは決してないのである。
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このブログの名前「こころのバリアフリー」は他からの借り物である。
平成16年3月に厚生労働省は「こころのバリアフリー宣言」というものを出している。講座受講を前に少しは予習したほうがよいのではないかと思ってGoogleであれこれ検索していてこのことを知った。しかしその頃の私は、ネットを通してアメリカ社会がこの病気にどう対応しているのか知りたいと思ったこととボケ防止を兼ねて英語の勉強をしていたこともあってstigmaというストレートな言葉の方がどこか遠まわしで上品な?「こころのバリア」より現実味があって腑に落ちる感じがしたものである。
この宣言が出る1年前ぐらいに「受け入れ条件が整えば退院可能」な7万2千人の対策」 というものが出されている。こちらのほうは新聞か何かで目にしたような記憶があるし分かりやすい。この「こころのバリアフリー宣言」と「退院可能な7万2千人」の2つの施策は、平成16年9月の「精神保健医療福祉の改革ビジョン」の中で他の政策とセットになって数値目標として捉えられている。
その昔、政官業のトライアングルというようなことが盛んに言われた時代があった。その頃の意識を今なお引きずっている私はこの数値目標の達成を疑わしいと 思う。7万2千人の入院費が年間幾らになるのか私は詳らかにしないが恐らく莫大な金額ではないだろうか。トライアングルの一角精神科病院には大打撃では ないか。それともそんなことに構っておれないほど外圧が強いのだろうか。事情はどうであれこの数値目標は是非達成してほしいと思う。今後の展開を見守りたい。
その後講座も終了し、ボランティアとして実際に当事者との交流を重ねて1年半になる。「こころのバリアフリー宣言の趣旨の普及方法」 の中の「地域活動関係者(民生委員、ボランティア等)自身が、当事者とのふれあい等を通じて精神疾患等について正しく理解し、それを地域住民に広げていく こと」には納得・共感できるようになった。
そのような思いからこのブログの名前に「こころのバリアフリー」を拝借することにした。
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近所のスーパーの店内にパンフレットの類を並べた棚がある。そこで偶然手にした「キューピット」という機関紙に、精神保健ボランティア講座受講者募集の記事が載っていた。ボランティアというガラではないし、しかも当時すでに65歳、ジジイである。臆するところはあったが、この一般にはなじみの薄い精神保健福祉の現場に接してみたいという思いが強くダメモトで応募した。受講できることが決まってインターネットで調べて知ったのだが、この精神保健ボランティア講座は数年前から全国各地の社会福祉協議会の主催で毎年開催されていること、また事情通のボランティア仲間から最近聞いた話しだが、取手市では例年20名ぐらいの募集に対して60名ほどの応募があるとのことである。
座学、施設実習が終わってしばらくしてフォローアップ研修があって講座は終了した。終了当日取手市保健センターのデイケアでボランティアをやってくれる人はいないか、と呼びかけがあった。なぜだかいまだに分からないのだが、すぐに手を挙げてこれに応じる人はなかった。私も当初ちょっと遠慮したがこれ幸いと手を挙げることにした。結局、私ともう一人のご婦人がボランティアをすることになった。
その後、共同作業所での軽作業やその他いろいろなプログラム、取手市社会福祉協議会の事業である自宅での話し相手、NPO法人の有機農業事業などにボランティアとして関わるようになって1年半になる。
こころの病から回復した人、途上にある人たちとの直接の交流を通して、例外なく彼らまたは彼女たちが心やさしく、周囲に細やかな気配りをす人たちであることを知った。私のほうが心癒されるのである。だが、当事者に対する地域社会の状況は厳しいように感じられる。私は自分自身の内なる無知と偏見に気づいた。変わらなければならないのは私自身であり地域社会であると強く思う。ネットの片隅を借りて、ボランティア爺のいわば生活と意見を綴ることから世間への働きかけを始めることにした、もしお許し願えれば・・・
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